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日々のメモ
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A white rabbit walks.

I thought that I followed afterwards.

It is one small hole there.

It falls.

It also also of where that falls.

What on earth there is in the bottom of the hole by you.

It cannot know whether the hole looked into was a door in one the world.

 奇妙な夢を見ていのだと思う。
 だが、目覚めてみれば、何を見たのかさっぱり判らなかった。
 気が付いたら、薄暗い教室に取り残されていた。変な姿勢で寝ていたせいか体が痛みを訴える。一度背を伸ばして席から立つと、机の脇に掛けていた鞄を掴み教室から出た。廊下は夕闇で黄昏れ色に染まっている。人の気配がしない校舎。少年は一人、足早に廊下を歩く。グラウンドを見ると、どうやらまだ部活動をしている人間が数人残っているようだった。
 階段を駆け足気味に降り玄関ホールを抜ける。扉を開けると温い空気が肌を掠める。七月に入ったばかりだと言うのに、空気が重い。妙な違和感が無かったかと言えばそうではないが、この時はあまり考えては居なかった。
 運動部の人間を眺めながら校門を出る。暫く歩いてコンビニエンスストアの前に着くいたところで買っていた雑誌の発売日が昨日だったことを思い出し、少年はコンビニへと入った。
 コンビニエンスストアの中は外の暑さと打って変わり、業務用クーラーで冷やされ若干肌寒かった。雑誌のブースに立ち寄り目当ての雑誌を手に取る。その他にペットボトルと軽く摘めるジャンクフードを買うと、再び温い外へと出た。
「なーご」
 外へ出ると、一匹の黒猫が擦り寄ってきた。コンビニの前などには良くいる、『食べ物を買った客をターゲットにする猫』だろう。
「あっちに行けよ」
 足で追い払おうとしたが、猫は諦めることなく、少年の足に体を擦り寄せる。暫く攻防戦を繰り返していたが、猫は諦める様子が無いので、結局少年の方が折れた。
「仕方ねーなぁ…」
 コンビニの袋から、買ったばかりの唐揚げを数個取り出して地面に置く。
「新商品で、まだ俺も食べてねーんだぞ…」
 当然、猫は少年の呟きなど聞いていない。目の前に現れた食べ物に夢中で食らいついている。
「味わって食べろよ。じゃーな」
 猫が食べ物に気を取られているのを確認して、少年はそっと猫の側を離れた。これ以上何かを催促されても困るからだ。

「ありがとう」
「…えっ?」

 コンビニを背に歩き出した瞬間、背後からそう言葉をかけられる。慌てて後ろを振り返るが誰もいない。少年の背後にいるのは一匹の黒猫。黒猫は一度「なーん」と鳴いてから、再び目の前で匂いを放つ餌に食らいついた。
「…まさか…な」
 一瞬、猫がお礼を言ったのかと思った。いや。鳴いたのだから、お礼は言ったんだろうな。まさか人間の言葉で聞こえる気がするとは。笑えないにも程がある。左右に頭を振って馬鹿な考えを振り切ると、少年は家路を急いだ。
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